2016年3月7日月曜日

izoardXP 11s化 (ST-6800/RD-6800/CS-6800/CN-HG901) (STIレバー取り付け)

3年前うちにやってきたwilier izoardXP (三男)、どうもお客様感が拭えません。このたび大きく手を入れて名実ともにうちの子になってもらいます。ということで、
11s化。

用意したパーツはこちら。
RD:RD-6800-SS

アルテグラグレードのショートケージのRD。色はグレーで渋いです。

スプロケ:CS-6800 11-28T。

おなじくアルテグラグレード。12-28Tとかが欲しかったんですが、12Tトップは12-25Tしかラインナップされてませんでした。

チェーン:CN-HG901-11
Dura-Ace/XTRグレードの11s用チェーンです。ロード用11sチェーンにCN-9000などがありましたが、廃盤になっているようで、CN-HGxxxという品番になっています。10sではロードとMTBで別になってましたが、11sでは統合されたようです。

レバー:ST-6800

アルテグラグレードのデュアルコントロールレバー。

一方、現状のパーツ類。
RD:RD-5700-SS
スプロケ:CS-5700 12-25T
チェーン:CN-4600
RDとチェーンはデフォルト、スプロケは元々CS-4600だったんですが、ショボ太ロードから取り上げて交換したものです。

レバー:ST-5700
これもデフォルトパーツです。

あとは、今回変えませんが、
FD:FD-6800
クランク:FSA ゴッサマー
ホイール:フルクラム レーシング5LG
クランクはデフォルトです。FDは2年ほど前にFD-5700から交換しました。ホイールは去年交換しました。元々シマノのWH-RS30でしたが11sスプロケが使えません。

ブレーキ:BR-6800
デフォルトのFSAのゴッサマーから交換しました。

それでは交換作業開始。
まずはRDの取り外し。
ボルトを緩めてインナーケーブルを外します。
キャップを切らないと抜けませんので落とします。
写真は忘れましたがチェーンを切って外しておきます。
エンドから外します。
外したらキレイにしておきます。なかなか洗えないところなので。
次、FD。
FD自体は外しませんが、インナーケーブルを外します。
キャップを落とします。
 ボルトを緩めてケーブルを外します。
ケーブルの通し方をメモしておいたほうがいいです。

次、ブレーキケーブルの取り外し。
シフトケーブルと同様、ボルトを緩めて外して、キャップを落とします。

これでケーブル類が全て外れましたので、レバーが取り外せます。
その前に、バーテープを剥がしてしまいます。
レバーを外す前に、レバーの固定バンドの位置に印をつけとくと後々便利です。

それでは、レバーの取り外し。
前からガバッとブラケットカバーをはぐるとボルトが見えますので、それを緩めます。
外したら、ハンドルが糊でベタベタになってますので溶剤系のケミカルでキレイにしときます。今回使ったのはフォークの塗装の時に使ったシリコンオフ。
密室で使うと頭がくらくらしますw

ついでにホイールからスプロケを外しまして、こんな感じに。
取り外したもの。
あまり傷んでませんが、使える手持ちの自転車がありません。
通勤用のスペアにするかな(´・ω・`)

それでは取り付け。
最初にレバー。順番は適当です。
取り付けの前に観察。
パッケージ内容はこんな感じでした。
左右のレバー、シフトインナーx2、ブレーキインナーx2(短x1+長x1)、シフトアウターx3(短x1+長x2)、ブレーキアウターx2(短x1+長x1)、アウターキャップ類、ユーザーズマニュアルです。
ショボ太ロードを組み立てた際に左右のレバーを別々に購入した時はケーブル類が付属してませんでしたが、左右セットはトップグレードのケーブルが付属しててお得です。

ST-5700と比較。左:5700、右:6800。
前から。
形状的にはちょっとレバーの湾曲が6800の方が大きいです。
素材的には6800のレバーはカーボンになっています。

上から。
ここの差が一番わかりやすいです。ブラケットがコンパクトになってます。

内側のサイド。
5700ではレバーの付け根の機械がむき出しのところがありましたが、6800ではなくなりました。気になる人もいたみたいですが、親指の収まりがよくて私は逆に好きでしたw

では取り付け。
ブラケットカバーを根元からはぐるとボルトが見えます。5700のときは前からはぐってアクセスする必要があり作業性が悪かったですが、6800では根元からアクセスでき作業がしやすくなってます。
 アーレンキーでボルトを緩めます。
緩めすぎると外れてしますので程々に。
緩めたらリングをハンドルに通して位置を合わせます。
旧レバーを外した時に付けていた印(写真だと白い線)を参考にすると、少なくとも上下の位置調整は簡単にできます。
左右の角度調整はレバーを引ききった時のレバーとハンドルとの隙間を参考にすると左右で合わせやすくなることに気づきました。
位置が決まったら固定用のボルトを本締め。推奨トルクは6~8Nmだそうです。
レバーの取り付け完了。

次、RD。
まずは新旧RDの比較。
左:RD-5700、右:RD-6800
RD-4700と同じく、RD-5700と比べてピボットとアウターの固定位置の位置関係が違います。ケーブルの引き量が違うからでしょうか。

取り付けはエンドにボルト付けするだけです。
Bテンションボルトがエンドに引っ掛かった状態で締め付けないよう注意が必要なだけです。

次、スプロケ。
新旧比較。左:CS-5700、右:CS-6800。
旧は12-25T、新は11-28T。体力の衰えが著しく、軽いのがほしかったのでw
バラバラにしてみます。まずは旧。
根元の3枚がブロック化されています。
また11s用ハブフリーに取り付けるには根元にスペーサー(下段左から2つ目)をつけておく必要がありました。

新。
根元の3枚とさらにその上の2枚がブロック化されています。ブロックのアームは黒色で肉抜きされており軽いです。

それでは取り付け。
ハブフリーに1箇所だけ広い溝があるので、そこにスプロケ側の幅の広い突起を合わせてはめていきます。というかそこにしかはまりません。
最後にロックリングにロックリング締付工具(シマノ純正ならTR-LR15)をはめてモンキーレンチで掴んで締め付けます。
適正トルクは40Nmと結構な強さです。

できあがりはこんな感じ。
トップ5枚の色がちょっと違いますね。

さて、これでパーツ自体の取り付けはひとまず全て終わり。
ここから本番、ケーブル張りです。

まずはブレーキインナー。
付属のインナーはブレーキとシフトの2種類が2本ずつあります。
ちょっと分かりづらいですが、先端のタイコがこんな形状でちょっと太いものがブレーキインナーです。
色が茶色っぽいのは特殊なコーティングがされているためです。このコーティング、結構弱くてすぐに毛羽立ったようになってはげてしまうので注意です。
また、ブレーキインナーは長さが短いものと長いものがあります。短いものを前ブレーキ(右レバー)に使います。逆にすると後ブレーキまで届きませんw

では取り付け。
おもむろにレバーを握るとタイコ受けがみえますのでここにケーブルを差し込みます。
ズバッと。
タイコが奥に収まるまで引いて終了。タイコには錆止めにグリスを塗っておきます。

次、ブレーキアウター。
アウターケーブルもインナーケーブルと同様ブレーキとシフトの2種類あります。
ちょっと太く、うっすらと横に縞模様が浮いているほう(下の写真だと上の方)がブレーキアウターです。
取り付け。

レバーのブラケットカバーの根元をはぐるとこんな感じになってます。
先ほど設置したインナーが出てる箇所に穴があり差し込めます。結構深いです。
アウターですが、そのままの長さでは長過ぎるので適当な長さに切ります。
長さは左右いっぱいにハンドルを切って突っ張らない長さですが、ロードの場合はハンドルに沿わせた状態でケーブルを固定しますので、その分を考慮して長さを決める必要があります。
また、ブレーキアウターですが、非常に穴が潰れやすいです。不要なインナーを差し込んだ状態で一緒に切ると潰れなくて便利です。ちょっと硬いですがw

アウターを切断するとこんな感じで切断面が荒れて穴も潰れています。
 ヤスリで削ってキレイにし、目打ちで穴の形を整えておきます。こんな感じ。
同じ要領で反対側のブレーキについてもアウターを切り分けます。
最終的には、

  • 右レバー と 前ブレーキ との間
  • 左レバー と フレームのアウター受け(前) との間
  • フレームのアウター受け(後) と 後ブレーキ との間

の3本を作ることになります。

取り付けは後回しにして、次シフトケーブル。
アウターは3本用意されています。
長いものがレバーとフレームの間、短いものがフレームとRDとの間に使われるものです。短いものの片方のアウターキャップは金属製になっていますが、金属製の側をRDのアウター受け側にするそうです。
シフトアウターもブレーキアウターと同様、適当な長さに切り分ける必要があります。

シフトアウターはレバーの内側にはめる箇所があります。
ST-5700ではハンドルの外側に沿わせるか内側に沿わせるかでルートを選ぶことができましたが、ST-6800では選べなくなっています。

切り分けはブレーキアウターと同じなので写真は割愛。

  • 左レバー と フレームのアウター受け(前左)
  • 右レバー と フレームのアウター受け(前右)
  • フレームのアウター受け(後)とRD

の都合3本が必要です。

次、シフトインナー
ブラケットカバーを大きくはぐると、グレーのプラスチック製のカバーが見えます。
これをマイナスドライバでこじって外します。軽くはまっているだけなので、指でも取れるかもしれないです。
 こんな感じで外れます。
 次、短い方のシフトレバーを10回以上操作して、最も緩んだ状態にします。
先ほどのグレーのカバーの裏側にシフトインナーが通る穴があります。
ここに、シフトインナーを差し込みます。
ズバッと。
で、ケーブルを引いてタイコを穴の下のくぼみに収めます。
反対側。固定部の丸く膨らんでいる部分がアウターがはまる箇所です。
この状態でグレーのカバーを戻すのですが、戻す前にアウターキャップを通しておきます。
ちょっと変わった形状で、ヒゲと突起があります。突起はアウター受けの溝にピッタリはまります。
はめたらグレーのカバーを戻します。

付属のケーブルキャップですが、これだけ種類があります。
①樹脂製のひげの長いものx3、②樹脂製のひげが短く突起のあるもの(さっき使ったもの)x2、③金属製のひげ付きのものx2、④シフトインナーキャップx2、⑤ブレーキインナーキャップです。

①はシフトアウターのフレームと接する側、②はシフトアウターのレバー側、③はブレーキアウターのフレームと接する側にはめます。④、⑤はインナーの末端です。

アウターの長さが決まったら、インナーをアウターに通し、レバーとフレーム、前後ブレーキのアウター受けにアウターをはめて、ビニールテープでハンドルに固定。カー用品店に売ってるエーモンの結束テープを使ってます。糊が湧かなくてよいです。
ここまで来ますと、インナーの取り付けができます。
まずはブレーキインナーを固定します。
お好みの固さで。一度固定したら、強くレバーを握って初期伸びを出したら再度好みの固さで固定。固定したら余分なインナーを切断しインナーキャップをかぶせてブレーキは完了。

次、RDの調整。
まずはケーブルを開放した状態でトップとローの位置調整。
何もしていない状態で後ろから見ます。初期状態だとかなりずれてます。
スプロケのトップとRDのプーリーが一直線になるよう、RDのH側のボルトをドライバで回して調整します。
こんな感じ。
次はロー側。RDを押し込んで、スプロケのローとRDのプーリーが一直線になるようL側のボルトで調整。
こんな感じ。
RDにインナーを接続。接続する前にリアのシフトはトップにしておきます。(短いレバーを10回以上操作してケーブルが一番緩んだ状態にしておきます。)
ケーブルの固定は、写真ではちょっとわかりにくいですが、ケーブルの固定位置に▲マークがついてますのでそこに通します。
ここでなるべく強くケーブルにテンションを掛けておくとあとあと楽です。
しかし、RD-5700と比べると結構ケーブルルートが湾曲してますね。。

FDについてもインナーを接続しておきます。シフトはインナーに落としておきます。

で、チェーンを張ります。
新旧比較。上:CN-4600、下:CN-HG901
肉抜きがなくなりました。一方、ピンは中空になっています。
あとは、このチェーンは裏表があります。刻印がある方を表(外側)にする必要があるそうです。
チェーンの長さは、アウタートップに掛けた時に、RDのプーリーとリアハブ軸が一直線に並ぶような長さだそうです。
長さを特定したら、チェーンカッターで切ります。
カッターは TL-CN27。シマノ純正の10s用のチェーン切りです。
11s用のTL-CN28があり、TL-CN27で11sチェーンを切るとプレートが曲がるという情報がありましたが、今回は特に問題なく使えました。
このぐらい切りました。 MTBと統一されたためか、余るリンク数が多いです。
接続は付属のアンプルピンで。
ミッシングリンクを使うことも考えましたが、ついに寿命が1回限りとなってしまいもったいないので。
ということでアンプルピンでチェーンを繋ぎます。
今回は特に問題なし。

チェーンを張ったら変速の調整再開。
まず、レバーを操作しアウターxトップに入れます。この時点でトップに入らない場合は先程のHのボルトの調整がおかしいです。
次にリアを1つ軽くします。で、この状態で1つ軽いギアに入るよう、RDのテンションボルトを締め上げます。
これが終わると(前述のHとLの調整がきちんとしてれば)だいたい上から下まで入るようになります。
ローに入れた際にホイールの内側にチェーンが落ちる場合はL側のボルトを調整して内側への可動幅を狭めます。ローまで到達しない場合はテンションが弱いか、内側の可動域が狭すぎるかのどちらかです。レバーを操作しても上がらない場合は前者、レバーを操作しようとしても操作できない(引っかかって操作しきれない)場合は後者です。
最終的にテンションボルトを締めたり緩めたりして全てのギアにきっちり入るよう微調整します。

FDも同様です。
RDと同様、HとLのボルトで可動域を調整します。
アウターに上げようとした際に外側にチェーンが落ちてしまう場合はH側のボルトを調整して外側への可動幅を狭めます。
逆にインナーに落とした際に内側にチェーンが落ちてしまう場合は、L側のボルトを調整して内側への可動幅を狭めます。
HとLが決まれば、ケーブルのテンションをある程度上げるだけでFDはだいたいうまく動きます。あとはテンショナーを操作して、リアをロー~トップどれに入れてもチェーンがFDのガイドに擦らないようギリギリを攻める感じです。

なお、今回、クランクは10s用でしたが、特に問題なく使えています。11s用のチェーンの内幅と10sチェーンの内幅は同じでコマ間のピッチも同じですので、物理的にチェーンがかからないということはありません。
もっとも、元々シマノ純正でないので純正ほどの変速性能は出てませんがw

で、ドライブトレインは完了。

シフトは旧105と違って、ケーブルのテンションを下げる方向(RDなら重くなる方向、FDならインナーに落とす方向)の動作がちょっと特徴的です。
5700ではレバーを押し込んだ途端に1段分動く感じですが、6800ではレバーを押し込むと半分動いて、その状態でレバーを離すともう半分動く感じです。変速ショックが軽くなってそうです。

最後となりました。バーテープ。
OGKカブトのBT-04のクロ。
もともとバイクリボンの薄いのを使ってたんですが、通勤用ならともかく、100kmを超える距離を乗ると手のひらが痛くなるので、ちょっと厚いものを。
普通に巻きます。
ハンドルの形状のせいか、バーテープのせいか、はたまた私の腕が悪いだけか、ちょっと巻きにくく、相変わらずヘボい感じになりました(´・ω・`)

ということで、できあがり。




写真を撮りながら作業したというのもありますが、10時頃から始めて16時ぐらいまでかかりました。しかも当日夕方から用事があったのでまだ乗ってません。
というか、最近寒いのでそもそも通勤以外で自転車に乗ってません。
アルテグラに名前負けしないよう体を鍛えないといけないですね(´・ω・`)


ポチってもらえるとよろこびますw